音楽冒険活劇 ペール・ギュント

2012年12月4日〜9日 日暮里d-倉庫 音楽冒険活劇「ペール・ギュント」の、稽古場日誌です。

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ペール・ギュント 戦場へのつれづれレポ~

皆さまこんばんは。
今日、エアコンのない部屋にせまりくる寒さに備え、はら巻きと靴下のセットを購入したところ、買い物袋を帰り道でさっそく失くしました。
思えば小学生時代、失くし物と忘れ物で「キングダム」の称号を授けられてた私。個人を超えて、国。

「ここに俺の王国があった。」←公演をご観劇されないとわからない元ネタを巧みに織り交ぜてみる。

王国健在、モスクワカヌです。

さて、音楽冒険活劇「ペール・ギュント」。

主人公のペールは劇中で、数々の冒険をへて、20歳の若者から壮年、老年へと肉体の時間を成長させていきます。
その、人とその時間について思う、あることがありました。

そう・・・・。それは、稽古場というよりは、「ペール・ギュント」の稽古場へ向かう道すがらの出来事・・・・・。

その日、私は稽古場への道を急いでおりました。
予定より遅れてしまい、早足で向かう、宵闇せまる駅からの道。

そこで、私の目の端が、夜空に光る謎の物体を発見!

飛行機にしては高度が低く、赤と緑のライトをつけて、ぬるぬると夜空をとぶ、なんかイカみたいな形の・・・・。

え、なに?ユーエフオー?

思わず足をとめて、凝視。

夜の闇にまぎれて、しかも地上の明かりがとどかないあたりを滑空するその物体の全貌がつかめず。
さらに目を凝らしてみた、その時!

「お嬢さん、何見てるの?」

声をかけられてふりむいたそこには、私の胸くらいまでの背丈の、妙齢のご婦人。

ご婦人「なにか空にあるの?」
私「え、いや、あの・・・・なにか変なものが飛んでいて。(しまった!不審者扱いされる・・・・!)」

せまりくる通報の危機。よみがえる職質の悪夢・・・・・!

ご婦人「あら、本当だわ。なにかしら?UFO?」

ご婦人、話がわかる!

ご婦人「でもUFOが飛ぶなんて時代が違うのねえ。(しみじみ。)」
私「(UFOの飛ぶのに時代は関係あるのだろうか・・・・。)そうですか?」
ご婦人「だってあなた、私の時代に飛んでいたのはB29よ。

歴史の生き証人キタコレ。

ご婦人「あなた、10代?」
私「いえ、20代です。」←より正確にいえばアラサー。
ご婦人「私はねえ、80になるんだけど。」
私「若いですね!」
ご婦人「昔はね、娘時代に荻窪に住んでいたのよ。それで戦時中は線路を歩いてお茶の水の学校まで通っていたんだけれど、四谷あたりで空襲警報がなると、うちに帰るかこのまま学校へ行くか迷ってねえ・・・・。」
私「迷わずうちに帰って下さい。」
ご婦人「終戦後はね、アメリカの兵隊さんがたくさん来て、あの頃青春を過ごした娘たちはみんな兵隊さんたちとお付き合いして色々もらったのよ。こんな風にねえ・・・・。」

と、腕を組んでくるご婦人。
私は極度の人見知りであるにも関わらず、赤の他人からゼロ距離をとられることがままある。
このご婦人も、私の心のATフィールドにロンギヌスの槍のごとく浸食!
結果、5分前に他人だったご婦人と何故か腕を組んで歩くことに・・・・・。

ご婦人「でもねあなた、本当に男には気をつけなきゃいけないわよ。何をどうこうされるかわからないから。」

おばあさま。大丈夫です。

むしろ少しもどうこうされないことを真剣に心配したほうがいい側の人間です。私。

ご婦人「時がたつのは早いわねえ。私の子供、長男がもう60歳なのよ。」
私「もう子供じゃないですね!」
ご婦人「でもあれね、子供や孫なんかに戦争の話をしてもだめね、通じないんだもの。やっぱり経験しないと・・・・・今の若い人にはわからないのよ。ところであなた、ジャ○ーズなら誰が一番好き?

えー?!ここでこのクエスチョンー?!

いやあ・・・・もしも私が劇作で上記のようなセリフを書いたら・・・・・。

「あのすみません。「ところであなた」と言う間で、この役の気持ちの何がどう変わって、戦争の話からジャ○ーズになったんでしょうか?」

って、役者に聞かれるよ?!

とにかくフリーダムなご婦人の話は、戦争中の苦労話から、3人の子供と10人の孫と今年10歳になるひい孫と、最近の虐待事件や結婚について意見、さらには嵐の大野君の格好良さや昨今のドラマ批評まで縦横無尽。

80年の歳月を生きたご婦人のなかには、上記のもろもろが一緒くたにおさめられていて、きっとあふれんばかりなのだと思う。私はご婦人の名前も生活も貯金の額も知らないが、彼女は確かに豊かであった。

永遠にながれる時間はとらえられないけれど、その流れのなかに生きる、永遠でない肉体に蓄積されるものは確かにあるのだと思う。

ちなみに、「ペール・ギュント」の本番の上演時間は、3時間半を予定しています。(休憩こみ。)

帝国劇場や日生劇場、コクーン等でならいざ知らず、席数100程度の小劇場では、こんなに時間のかかる大作は、あまり取り上げられない。
演じるほうは勿論、お客様も大変だから。

だけど、幸い、劇場である日暮里d-倉庫は席がよい。
それにこの作品には、劇場でこれだけの時間を経て、劇中のペールと生涯を共にすることで、初めて見えるもの、得られる観劇体験がある。
上演時間もふくめて「作品」なのだ。

演者はもう稽古で、数十時間を「ペール・ギュント」という作品と共にして、セリフと踊りを気持を、本番のために高めてきています。

大勢の人が、生きている、音楽冒険活劇「ペール・ギュント」。

平日はまだお席がございますので、ぜひ。

チケット予約はこちらです!

モスクワカヌ
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